MESSAGE
獣医業に携わり、多くの動物たちとじかに触れ合う中で、世の中のペットに対する意識と環境が10年前、20年前に比べ大きく変わってきていることを実感しています。私がまだ大学で基礎を学んでいた頃、ペットは「愛玩動物」と言われていました。しかし最近では「伴侶動物」と表現されることが多くなってきています。これは、ぬいぐるみのように可愛がる対象でしかなかったペットが、ようやく「家族の一員」として扱われるようになってきたからです。
このような変化をとても嬉しく感じるとともに、私は獣医師としての責任の重さも強く感じています。獣医師は、病気を治しさえすればそれでOKというわけではありません。近年、世の中や飼い主様の意識の変化に従い、動物病院に求められる内容は多様化してきました。この時代の流れの中で、当院は特に診療における飼い主様とのコミュニケーションを大切にしていきたいと考えています。
大切な家族の一員だから元気に少しでも長生きして欲しい。それは飼い主様だけでなく、診療に携わる私たち獣医師の願いでもあります。最近は以前に比べてペットの寿命も延びています。しかし一方で、大きな病気を患ってしまう子もしばしば見かけるようになりました。当院では、予防と定期健診によって病気を初期の段階で発見し、治療による根治を目指します。
ペットの病気を診るだけでなく、飼い主様を含めたペットのご家族を支える、そんな病院でありたい。揺りかごから墓場まで、ともに笑いともに泣き、寄り添いあって生きていく。そんな関係が築けたらと願っています。
獣医師 岩壁佳広(2011.4.4) |